小療理屋~こんだ~

2018年12月、25歳で大腸がんステージⅣと宣告されました。料理が好きなのでブログ名は小料理屋とかけました(笑)。前向きな闘病記にしたいです!

Another story~けんじのお祭り(通夜準備編)

こんにちは。

店主嫁のまりえです。

 

帰ってきた日からお通夜の前の日の出来事

 

けんじが病院から帰ってきて、とりあえず、感情爆発させました。ずっとずっと我慢してたことを泣き叫びながら言いました。もっとどうでもいい奴が死ねばいいのにって。なんでけんじが死なないかんのって。癌に対する怒りがどうしようもなくあったから。神様なんかいない。嫌い。もう二度と私は健康に関わる神様に参ることはないでしょう。

 

葬儀屋さんと葬儀の打ち合わせをしなければならなくて、やろうか?って家族が声かけてくれたけど、喪主は私ってけんじから指名受けてたから、意地でもやったると思ってやった。

結婚して初めて妻として名前書く時が、あいつの死亡届で気が狂いそうでした。

とても大切に書きました。

 

お通夜の流れの説明を受け、挨拶の言葉考えたり、けんじとのエピソードを葬儀屋さんに伝えたり、書類関係書いたり。

やること多すぎ。

喪主ってやること多すぎ。(二回目)

 

本当に、けんじ家族親戚一同葬儀屋さんの皆々様がたのお世話になり、土下座する勢いで感謝でいっぱいです。

 

お葬式が友引にかぶるために、一日準備期間がありました。

朝ごはんはあやつのさわらの西京焼きを独り占めしてお腹に元気を溜めました。

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さわら西京焼きの残り

 

一日準備期間あげたんだから、けんじが来る人を楽しませろよって言ってるわー。って思ったので、いかにたくさんの人に来てもらえて、いかにみんなを楽しませて心に残る葬式にしよかなーと。

それじゃあいつが見た世界、あいつの写真たくさん用意しなきゃ!ということで、けんじのカメラのデータ6年間分のSDカード計16枚必死こいて見ました。一晩で流し見して、気になる写真のフォルダに移す。目が痛い。辛かった。多かった。楽しかった。いっぱいけんじが見た世界があった。あいつがいた。

データ量多すぎだわって言いながら、お布団で寝るけんじのおでこペチペチしながら頑張りました。

選んだ後は、けんじのお兄ちゃんに渡して、カメラのキタムラでひたすら作ってきてもらうという完璧な連携プレー。

 

また、けんじとのエピソードを電話で答えてそれを追悼のしおりにしてもらうのですが、たまたまみんな各々に任された仕事をするために出かけてて、部屋にはけんじ兄と二人。そのタイミングで電話かかってきて、けんじへの想いを電話相手にいうってなんの羞恥プレイかなって思いました笑

あの1日でけんじ兄との関係がガラッと変わった気がします笑

 

その間に、奴がたくさんの人を呼んでほしいっていうから、知り得る範囲でSNSを使って連絡、Twitterにも投下、私の携帯とけんじの携帯がひたすら震える。それを横目に私は震えた。SNSって怖い。すごい。

本当にありがたくて、いろんな人の優しさに感謝して。けんじの人たらしって家族みんなで言いながら、喜びました。きてくれた皆さん。気遣ってくれた皆さん、コメントくれた皆さん。本当にありがとうございます。

 

Twitter、LINEで本当に多くの方にコメントをもらったので、ぜひ棺に入れてやらねば!と思ってけんじが手書きで残したアカウントに入ろうとしたら違うし、そっからあいつのネット関連のパスワード破りを始めました。

 

棺はみんなのメッセージが書ける棺があったので、これしかないじゃん!と思って選んだし、遺影の写真は、私が大好きなあやつの笑顔の写真。ほどんど迷わず決めた。いろんな人にあぁこの顔だよねって言ってもらってとっても嬉しかった。

 

結構決め事はさらさら決まって、みんながけんじのために!って動いてる空間がとても素敵だった。けんじが操っていたのかもしれない笑

それくらいにスムーズだった。

 

私の記憶と感情とけんじのことを忘れたくなかったから、けんじが帰ってきた日と通夜の前日の夜までに記録として全て書いた。まとまってもいなく、書き殴って、全ての記憶と感情を日記帳に記した。今読み返すと私もかなり混乱してたと思いました。

何かに書き殴るのは結構お勧めです。整理ができる。

 

寝る時には隣で眠るけんじのおでこをひたすら撫で、たくさんちゅーして、ぺちぺちしといた。

あやつはずーっと笑って眠っていた。

それがとてもとてもムカついて、悔しくて、愛しくてたまらなかった。

死んだ後は悲しみで打ちひしがれて何もできないって思ってたのに。

笑って、動けた。あいつがやってほしいことを考えるだけであんなに動けた。

 

私がやりたいことを全てやらせてくれて、助けてくれた家族、友人には本当に感謝しています。

本当に本当にありがとう。