小療理屋~こんだ~

2018年12月、25歳で大腸がんステージⅣと宣告されました。料理が好きなのでブログ名は小料理屋とかけました(笑)。前向きな闘病記にしたいです!

旅立つ前の日

こんばんは。

店主けんじの嫁です。


梅の花が咲きはじめ、春を垣間見る季節となりつつありますね。

写真はけんじの梅の写真。これくらいとれるようにならなきゃ。


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2020/02/04火

夜中、ずーっと話していて朝の光を見た時ほっとした。朝を迎えることができた。

おはようっていってくれた。


賢治のお父さん、お母さん、お兄さん、おじさん、おばさん、おばあちゃん、おじいちゃんが結婚式をサプライズで開いてくれた。

けんじはお父さんの挨拶が終わると、よくやった、ありがとうというように手を叩いてよろこんでいた。

結婚指輪は買っていなかったけど、お兄ちゃんがくれたキーホルダーを左手の薬指にはめた。

その場にいた唯一独身のお兄ちゃんにブーケトス。

ナースセンターの申し送りで我らの結婚が報告され、身体のむきを変えたりする時、奥さんの方むいてねー。と全てがとてもとてもあたたかかった。

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けんじに旦那様。って呼んだら、最初で最後の嫁さん。という返事。所帯染みてて笑っちゃった。


昨日、けんじに関わりがある人にLINEした。平日なのにほんとに多くの人が会いにきてくれた。

多くの人に結婚おめでとうと祝福された。

彼の姿をみて、驚く人、泣く人、絶句する人、いつも通り接する人、愛されてるなぁと。

この人の影響力のすごさにただただ幸せになった。この人の妻になれたことを誇りに思った。


だんだんと冷えていく手の温もりを逃すまいと、私の温もりがうつれと、一日中手を足をさすりつづけた。多くの人にさすってもらった。


この日もアイスの実をたべ、ポカリを飲んだ。さっぱりしたいものが飲みたいと言うので私が飲んでいたレモン果汁入りの炭酸をぐちゅぐちゅぺしなさい!といってあげたら、あっ飲んじゃった!って言って飲んだ笑

あれは確信犯やと思う。


この日も痛みは少なそう。たまに医療用麻薬を追加する。声をかければ反応し、食べ飲み、たまに声を発し、応答ができた。血圧は下がったまま。自動の血圧測定機がエラーを出す。上が90をきり下がりつづけた。


帰るみんなに、ありがとう。おやすみ。って声をかけたり、手をふった。