小療理屋~こんだ~

2018年12月、25歳で大腸がんステージⅣと宣告されました。料理が好きなのでブログ名は小料理屋とかけました(笑)。前向きな闘病記にしたいです!

Another story~お葬式

こんにちは。

店主の嫁まりえです。

 

2020年がおわり、2021年になりました。

あけましておめでとうございます。

定型文として言ってしまいますが、なんもめでたくないのに。

っていうなんとも言えない気持ちとかがあったりします。

あいつが生きてた年が終わってしまった。

多分こう思っているからですね。

なんとも寂しいような、そんな気持ち。

 

だからこそ、いつもと変わらず、続きから始めようかしら?

と思ったので続きから。

新年初っ端からお葬式の話かよっていうツッコミはなしでお願いします。

高校生のとき、学校の英語のテストでDeth ceremonyって書いたこと忘れもしません笑

正しくはfuneralです。

はい。ここ、テスト出ます。笑

 

さて、

 

お葬式、2020年02月08日享年26歳。

我が旦那の旅立ちの舞台が整いました。

式場で寝泊りし、夜中に香典の整理とか、喪主としての言葉考えなきゃーってので、1時くらいに寝て3時に起きます宣言して、3時に起きたあの時の私を褒めてください。えらい。

生まれて初めて栄養ドリンク飲みました。あれ効きますね。二度と飲まない。

6時ごろ、式場に朝の光が入ってきて、

2月のピンと張り詰めた空気の中差す白い光はとても綺麗でした。

病室で迎えた朝の光にあれだけほっとして感謝したのに、あいつがいない場所でも変わらず綺麗な光が差して、最低な気持ちでした。

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朝の光

 

今日の私の役割は、けんじをしっかり送り出すこと。

そう思ってたから、泣き崩れた妻として私に人の目が向けられることはあってはならない。じゃあ朝に泣いとこ。涙枯らしとけば一日くらい笑っていられる。ってことで、名前呼んで、なんでおらんのって叫んで、泣いて。あー泣いた。って思えるまで泣いときました。

あの時に一人にしてくれた彼の家族には感謝ばかりです。

人の手を借りて立ち上がるなんてことしたくなかった。

 

30分くらい、そんな感情をとしっかりしろよっていう自分とうにうにしながらやり過ごして、さーて動くか!ってして葬儀場の方と打ち合わせ。

みんなにメッセージを書いてもらうタイプの棺にしたから、それをたっっっっっくさん置いて、ツイッターとかLINEでもらったメッセージは全部すり出して全部入れたった。

こんなにたくさんの人に言葉を頂いてんだぞー。みんなのとこに挨拶行けよー。って念じといた。

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メッセージ棺

お通夜と変わらんくらいの人が来て、わーすげーってお義母さんと目配せした。

お坊さん3人って聞いてたのが4人きて若干焦ったりした。

禅宗のお葬式人生初でドンキチするから一番前で見てて派手やなーと思った。

ちょっと面白かった。

たくさん人が来てくれて、わいわいしてあの人の願いは一つ叶えれたかな?

けんじ、満足?って問いかけながらお経聞いてた。

 

私が話す場になって、普段使わない、’ご会葬賜りまして’なんて言葉を若干噛みつつ、

あいつの最期の状態やら、あいつが大切にしてたこと、私からその場にいる人へのお願いを述べました。

 

このブログを読んで初めて彼の存在を知った方もいると思います。

ブログとか文章って結構物語的な感覚で読むことが多いと思います。

けど、ここにあったことは事実で、現実で、

’近田賢治’という人間は確かに生きてました。

私の願いは、

誰かの人生のタイミングでこんな人間もいたんだって多くの人に思ってもらうこと。

人の心から忘れ去られることを何よりも怖がってた人だから、誰かの心にひょっこり顔を出して生きさせてやってほしいと思います。

 

 

式がおわり、本当に多くの人が火葬場に来てくれました。

火葬場へ行く道は、まだ一緒に住んでなかった時に黄色い車に乗っていつも私を迎えに来てくれた道を通るし、よく好きで撮ってた梅がたくさんある道を通るしでいろいろなんとも言い難い気持ちにさせてきた。

みんなが棺に線香を置いてくれてあんなに上に焚かれながら行く人もいないよなぁなんて思ったり。

 

骨になって出てきて思ったことは、綺麗に焼いてもらったねえ。だったかな。

ショックとかそういうのはなくて、むしろあいつの肩とか足とかそっくりそのまま残るから、やっぱ大きいよなぁなんて思ったくらい。

骨どうしますかー?と聞かれて、思わず、え?全部もらえるんですか?って言ったら、野菜の詰め放題みたいにコンコンって骨壺にみちみちにしてくるし、菓子箱2つにざらざら入れてくるから、衝撃を受けるし笑えるし。

ほのかにあったかい骨壺を抱え、バスの中から見た月は綺麗な満月で。

バスの中で散骨旅行の話をしながらワイワイガヤガヤ。

君の周りはあったかい人ばっか。

 

おうちに戻って、最初に何をしたかって?

賢治の遺影に使ったポスターを実家のトイレに貼ってみました笑

だって捨てるの偲びなかったんだもん笑

怒るかなぁ?なんて言いながら。今もずっとそのまんま笑

 

その後みんなでご飯食べて。賢治が好きなお酒を飲んで。

泣いて笑ったよ。

 

いいお葬式やった!うん!